国立病院機構 ボーナス コロナ。 止まらぬ感染者増に専門家が苦言「東京のコロナ対策は失敗」

当院職員における新型コロナウイルス感染症の発生について_4月9日発生分

国立病院機構 ボーナス コロナ

国立病院機構は、国の至急の要請に従い、チャーター機の帰国者が宿泊する施設や、クルーズ船における検疫等へ医師等684人を派遣した。 特に、クルーズ船における感染者の受け入れについては、組織全体で連携して対応した。 令和2年5月1日現在、NHO 71病院で帰国者・接触者外来等を設置し、同21日現在、のべ59病院、740人の新型コロナウイルス患者を各病院が受け入れている。 全ての国立病院機構の病院において、個室利用や感染者と非感染者が交差しない動線確保等の感染予防対策を徹底した。 適切な感染症対策を講じていても院内感染が発生するケースもあったが、地域の皆が一致団結できれば感染をコントロールすることができ、感染症対策にあっては、solidarity(連帯)の重要性を強調したい。 新型コロナウイルスと共存し、患者と職員の安全を確保し、大局的な視点で医療と社会経済を維持するためにも、PCR体制の拡充が不可欠なことは明らかである。 新型コロナウイルス感染症以外の疾患を有する患者に対しても、安心して医療を提供できる診療体制を構築していくことが必要である。 今後の中長期的な医療提供体制については、国を挙げて議論する必要があると考えている。 国難ともいえる健康危機管理問題が発生した際に病床も人員体制も余力がなく、必要な体制を速やかに構築することが難しい。 例えば、NHOでいえば現有の結核病床の一定数を新興感染症にも対応できる機能を持つ病床として都道府県等の支援を得つつ確保することも、検討されるべきではないかと考える。 新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取り組み 1.チャーター機の帰国者受け入れ、クルーズ船における検疫等への協力 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症は、中華人民共和国(武漢市)で発生が確認され[1,2]、2019年1月30日にはWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC: Public Health Emergency of International Concern)」を宣言した。 世界的な広がりをみせる中、我が国においても検疫体制の強化が図られた。 特に、チャーター機等を活用した帰国者への対応、横浜港に寄港したクルーズ船での船上検疫の対応[3]に国民の関心が集まった。 平時の防疫体制で対応困難な緊急事態が発生したことに対して、 国は受け入れ施設の整備や人員確保に迫られ、その至急の要請に従い、国立病院機構(以下、NHO)ではクルーズ船における感染者の受け入れ、船内へのDMAT派遣、チャーター機の乗客が宿泊する施設への医師等の派遣に協力した【図表1】。 図表1 新型コロナウイルスへの対応実績 国立病院機構における新型コロナウイルスへの対応実績 特に、 クルーズ船における新型コロナウイルス感染者の受け入れについては、多くの感染者を一時に集中的に受け入れることとなったため、当該患者を受け入れる病院に対して、NHOの他の病院から医師の派遣を行うなど、組織全体で連携して対応することとした。 長期間にわたり複数の病院から医師・看護師を参集することは、派遣元病院の地域医療にも少なからず影響を与える。 その調整には大きな困難を伴ったが、全国の病院ネットワークを駆使することで、1か月以上の長期にわたり医療従事者の派遣を行った。 2.帰国者接触者外来の設置、感染患者受け入れ病床の整備 新型コロナウイルス感染が全国に拡大するなか、各地域で帰国者・接触者外来を設置し、感染者の受け入れ病床を整備することとなった。 NHOでは、64の病院が感染症指定医療機関に指定されており、そうした病院を中心に感染症病床、結核病床、一般病床を活用することで、受け入れ体制の構築を進めた。 令和2年5月1日現在、都道府県等の要請に基づき、NHO 71病院で帰国者・接触者外来等を設置した。 入院に関しても、同21日現在、のべ 59病院、 740人の新型コロナウイルス患者を受け入れた【図表2】。 感染防護具が安定的に供給されず、節約して使用しなければならない状況だった。 そのなかで 不安を抱えつつ業務にあたり、さらに誹謗中傷の対象にもなりかねないにもかかわらず、 献身的に医療提供を続けているスタッフに改めて感謝したい。 図表2 新型コロナウイルス感染症陽性患者受入推移 国立病院機構における新型コロナウイルス感染症陽性患者受入推移(5月21日時点) また、感染患者受け入れ病床などの施設整備とともに、 健康危機管理に対応できる医療従事者の確保が感染症対策にあっては極めて重要である。 研修や教育の機会を充実させる必要があると考えている。 NHOは、他の設置主体では必ずしも実施されないおそれのある セーフティネット分野の医療も担っている。 一部の病院においては精神疾患等を有する患者が新型コロナウイルス感染症に罹患した際の受け入れ体制も整備している。 こうした患者は少なからず易感染傾向にあるため、より慎重な対応が求められる。 感染し重症化した場合には、その受け入れ先の調整は難航を極めることが想定されるため、今後も自治体と連携しつつ、必要な対応を行いたい。 PCR検査で陽性が確認され、NHOの病院に入院された患者の入院期間に関するデータを示す。 対象は、2月1日以降に入院し、4月30日までに退院した患者で、転院したり亡くなられた方は除外している。 また重症度、治療内容等についての層別は行っていない。 上記条件に該当した方は330名おられ、その在院期間(この当時は2回陰性を確認して退院)は、平均13. 2日、SD7. 1日、中央値13. 0日であった。 COVID-19感染症に対する必要病床数の推定等に活用いただきたい。 3.新型コロナウイルス感染症対策のこれまでの取り組み(院内感染対策) NHOでは、141病院全てに感染症対策チーム(Infection Control Team, ICT)を設置しており、118病院に290名のICD(Infection Control Doctor)が、128病院に212名のICN(Infection Control Nurse)を配置し、常時、感染対策に努めてきた。 新型コロナウイルス感染患者の受け入れにあたり、個室利用や感染者と非感染者が交差しない動線確保等、院内感染防止のために必要な対策[4, 5]を講じる必要があるため、機構本部から全てのNHO病院に対し感染予防対策を徹底するよう通知した【図表3】。 図表3 令和2年4月8日付国立病院機構本部通知「病院職員が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合の対応について」(抜粋) 病院職員(委託業務職員等を含む)がCOVID-19の疑いがあるとき等の対応フローチャート 感染者の受け入れ体制の構築にあたっては、令和2年度補正予算により、簡易陰圧装置等、必要な設備整備を行った。 国や自治体からの支援をいただき感謝している。 しかしいまだ終息に至っていないことや、 今後新たな感染症が発生する可能性も考えあわせると、そうした事態にあっても 確実に患者を受け入れられる体制を確保するためには、施設整備や人材育成を着実に進めることが必要であると考えている。 上述のとおり適切な感染対策を講じるよう通知等を発出していたが、いくつかの NHO病院では院内感染を経験した。 大分医療センターや北海道がんセンターではクラスター化し、地域の医療提供にも大きな影響を与えることとなった。 厚生労働省クラスター対策班、関係自治体と連携し対応してきたが、 いずれのケースも入院時においては新型コロナウイルス感染症を疑う所見がなかった入院患者から感染が広まった(いわゆる、すり抜け)と考えられ、事前に対策を講じることの難しさを痛感している。 院内感染の経験を踏まえ、3密(密閉、密集、密接)を避け、手指消毒やゾーニング、環境消毒の実施、感染防護具着脱の再教育を行うこと等、基本的・標準的な感染防止対策を徹底することが、何より重要であることを改めて実感した。 また、院内感染が判明した際には保健所へ連絡し、その協力を得ながら、優先順位をつけてPCR検査を速やかに実施し、実態把握に努めることが、鎮静化への第一歩であることは言うまでもない。 院内感染が発生した病院では、地域住民から応援、ご支援をいただくこともあったが、お叱りの電話や誹謗中傷も経験した。 不安な気持ちは誰もがもつことと思うが、社会全体で正確な情報を共有し、 医療従事者のみならず地域の皆が一致団結して取り組むことができれば、新型コロナウイルス感染を一定のコントロール下におくことができると考えている。 感染症対策にあっては、solidarity(連帯)の重要性を強調したい。 4.今後に向けて 5月14日には39の自治体で緊急事態宣言が解除され、さらに5月21日には大阪、京都、兵庫の3府県も解除されるなど、 新型コロナウイルス感染症は一定の落ち着きを見せつつある。 しかし終息に至るまでには、なお相当の長期の時間を要することが見込まれている。 今後は、新型コロナウイルスと共存し、第2波にも備える必要がある。 新型コロナウイルスと共存し、患者と職員の安全を確保し、大局的な視点で医療と社会経済を維持するためにも、 PCR体制の拡充が不可欠なことは明らかである[6]。 また新型コロナウイルス感染症以外の疾患を有する患者に対しても、適時適切に安心して医療を提供できる診療体制を構築していくことが必要であると認識している。 すでに日本医師会や日本病院会をはじめとする病院団体から示されているが、 NHOにおいても患者数の減による収益の減少、感染対策等による費用の増大は相当のものがあり、病院経営を著しく圧迫している。 この状況は設立母体にかかわらず全ての病院に及んでおり 、何らかの財政的支援が求められている。 最後に、今後の 中長期的な医療提供体制については、国を挙げて議論する必要があると考えている。 平均在院日数を短く、高い病床稼働率を維持することを基本とする効率性重視の病院運営にあっては、 国難ともいえる健康危機管理問題が発生した際に病床も人員体制も余力がなく、必要な体制を速やかに構築することが難しいことを誰もが実感したのではないだろうか。 地域医療構想の実現に向けて、病床の機能分化や連携を進めることも重要であるが、例えば、NHOでいえば 現有の結核病床の一定数を新興感染症にも対応できる機能を持つ病床として都道府県等の支援を得つつ確保しておき、必要に応じて活用するといったことも、検討されるべきではないかと考える。 [引用文献]• WHO. Pneumonia of unknown cause-China. Geneva: WHO; 2020. Li Q, Guan X, Wu P, et al. Early Transmission Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus-Infected Pneumonia. N Engl J Med. 2020. Jimi H, Hashimoto G. Challenges of COVID-19 outbreak on the cruise ship Diamond Princess docked at Yokohama, Japan: a real-world story. 新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(国立感染症研究所, 国立国際医療研究センター国際感染症センター)• 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド(日本環境感染症学会)• COVID-19感染対策におけるPCR検査実態調査と利用促進タスクフォース中間報告書(日本医師会COVID-19有識者会議)• ご挨拶• New• タスクフォース報告書• 在宅医療と介護におけるCOVID-19対応の課題と解決策、提言タスクフォース• New• COVID19集中治療体制にかかわるタスクフォース• COVID-19感染対策におけるPCR検査実態調査と利用推進タスクフォース• 緊急報告• New• 緊急提言• 辻 哲夫• 村上 陽一郎• 早水 研• 清家 篤• 小堀 鷗一郎• 中島 隆博• 藤山 知彦• 平野 俊夫• 白井 克彦、他• 小宮山 宏• 喜連川 優• WHOから• New• 行政・法・倫理・社会• New• 予防・疫学• New• 診療の話題• New• 病態・診療• New• タスクフォースからの提言• 医療現場の課題• クリニック・在宅・介護• 教育の話題• New• 学会の動向• 海外の動向• New• New•

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当院の新型コロナウイルス対策

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2020年4月15日 水 コロナ下 筋ジス患者245キロ移送 北海道 国立八雲病院 閉鎖計画 「命の危険 中止して」 新型コロナウイルス感染拡大のさなか、国立病院機構が北海道で唯一の筋ジストロフィー患者専門病院、国立八雲病院を閉鎖し、8月から筋ジス患者を札幌に移送する方針を打ち出し大問題になっています。 患者の家族や医療関係者から「命にかかわる。 病院を存続し、移送は中止を」の声があがっています。 阿部活士 八雲病院は、筋ジス120床と、重症心身障害者120床があります。 現在、筋ジス患者全員が人工呼吸器を使用し、在宅では命をつなぐことができない医療をうけ、生活しています。 次男が入院 ところが、国立病院機構は2015年に八雲病院を閉鎖し、筋ジス患者を札幌に、重心の患者を函館の病院にそれぞれ移転する計画を発表しました。 これにたいし、「八雲病院を守る住民の会」(住民の会)がつくられ、八雲に存続を求めてきました。 「『札幌移転』に反対しているのではない。 八雲病院で治療したいと思う患者・家族がいるのだから、残すべきだと何度となく声をあげてきた」と話すのは、「住民の会」共同代表の小林石男さん 71 です。 八雲町生まれの小林さんの長男と次男が筋ジスにかかり、現在八雲病院で次男 46 だけが療養しています。 昨年9月、機構は、ことし8月に移送をおこなうと発表。 八雲町から札幌市までの移動距離は245キロもあり、函館市まで82キロもあります。 移送時には、八雲病院の職員で足りず、北海道・東北圏の国立病院の医師と看護師の支援をうけると説明しています。 日本共産党は、紙智子参院議員が国会論戦で取り上げるなど、患者・家族の願いをうけとめ存続を求めてきました。 (写真)全医労八雲支部の組合員と懇談する紙智子参院議員(左から2人目)と畠山和也前衆院議員(左端)=2019年9月26日、北海道八雲町 局面が一変 ことし3月26日の全医労との交渉で、「9月1日を廃止日にし、事前リハーサルは6月ごろ、職員の転勤内示は7月1日を予定している」ことを明らかにしました。 しかし、4月12日に、北海道と札幌市は再び「緊急事態宣言」を出し、札幌市への往来を自粛するよう求めたことで局面が変わりました。 全医労北海道の鈴木仁志書記長は「新型コロナの道内での感染拡大は、機構側の移送作業や事前リハーサル、病院閉鎖そのものが正しいのか、問うものだ」と機構側のかたくなな態度を批判します。 実際、八雲病院では新型コロナの感染を防ぐため2月から家族らの病院立ち入りを禁止しています。 さきの小林さんもいいます。 「筋疾患の子どもたちは心臓や肺機能が弱っているので、感染するのを心配しています。 立ち入り禁止で次男と相談も会うこともできない。 感染が『長期戦』といわれるなか、コロナ感染が広がる札幌に命の危険を冒しても移送するのか。 これを機会に、移送計画をやめ、八雲病院にも一定規模の機能を残してほしい」 統廃合白紙に戻せ 全医労の香月直之委員長の話 国立病院は、民間病院では担えない政策医療を担うところです。 新型コロナという感染症対応でも、全国の国立病院を地域センターとして位置づけ、専門医と看護師、検査技師などをふだんから養成・訓練することこそ求められると思います。 公立・公的病院の統廃合計画を白紙に戻し、公立・公的病院を含めた地域医療の確保・拡充へ転換すべきです。

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国立病院機構、全医労の要求に応え新型コロナウイルス感染症対策従事手当

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国立病院機構は、国の至急の要請に従い、チャーター機の帰国者が宿泊する施設や、クルーズ船における検疫等へ医師等684人を派遣した。 特に、クルーズ船における感染者の受け入れについては、組織全体で連携して対応した。 令和2年5月1日現在、NHO 71病院で帰国者・接触者外来等を設置し、同21日現在、のべ59病院、740人の新型コロナウイルス患者を各病院が受け入れている。 全ての国立病院機構の病院において、個室利用や感染者と非感染者が交差しない動線確保等の感染予防対策を徹底した。 適切な感染症対策を講じていても院内感染が発生するケースもあったが、地域の皆が一致団結できれば感染をコントロールすることができ、感染症対策にあっては、solidarity(連帯)の重要性を強調したい。 新型コロナウイルスと共存し、患者と職員の安全を確保し、大局的な視点で医療と社会経済を維持するためにも、PCR体制の拡充が不可欠なことは明らかである。 新型コロナウイルス感染症以外の疾患を有する患者に対しても、安心して医療を提供できる診療体制を構築していくことが必要である。 今後の中長期的な医療提供体制については、国を挙げて議論する必要があると考えている。 国難ともいえる健康危機管理問題が発生した際に病床も人員体制も余力がなく、必要な体制を速やかに構築することが難しい。 例えば、NHOでいえば現有の結核病床の一定数を新興感染症にも対応できる機能を持つ病床として都道府県等の支援を得つつ確保することも、検討されるべきではないかと考える。 新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取り組み 1.チャーター機の帰国者受け入れ、クルーズ船における検疫等への協力 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症は、中華人民共和国(武漢市)で発生が確認され[1,2]、2019年1月30日にはWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC: Public Health Emergency of International Concern)」を宣言した。 世界的な広がりをみせる中、我が国においても検疫体制の強化が図られた。 特に、チャーター機等を活用した帰国者への対応、横浜港に寄港したクルーズ船での船上検疫の対応[3]に国民の関心が集まった。 平時の防疫体制で対応困難な緊急事態が発生したことに対して、 国は受け入れ施設の整備や人員確保に迫られ、その至急の要請に従い、国立病院機構(以下、NHO)ではクルーズ船における感染者の受け入れ、船内へのDMAT派遣、チャーター機の乗客が宿泊する施設への医師等の派遣に協力した【図表1】。 図表1 新型コロナウイルスへの対応実績 国立病院機構における新型コロナウイルスへの対応実績 特に、 クルーズ船における新型コロナウイルス感染者の受け入れについては、多くの感染者を一時に集中的に受け入れることとなったため、当該患者を受け入れる病院に対して、NHOの他の病院から医師の派遣を行うなど、組織全体で連携して対応することとした。 長期間にわたり複数の病院から医師・看護師を参集することは、派遣元病院の地域医療にも少なからず影響を与える。 その調整には大きな困難を伴ったが、全国の病院ネットワークを駆使することで、1か月以上の長期にわたり医療従事者の派遣を行った。 2.帰国者接触者外来の設置、感染患者受け入れ病床の整備 新型コロナウイルス感染が全国に拡大するなか、各地域で帰国者・接触者外来を設置し、感染者の受け入れ病床を整備することとなった。 NHOでは、64の病院が感染症指定医療機関に指定されており、そうした病院を中心に感染症病床、結核病床、一般病床を活用することで、受け入れ体制の構築を進めた。 令和2年5月1日現在、都道府県等の要請に基づき、NHO 71病院で帰国者・接触者外来等を設置した。 入院に関しても、同21日現在、のべ 59病院、 740人の新型コロナウイルス患者を受け入れた【図表2】。 感染防護具が安定的に供給されず、節約して使用しなければならない状況だった。 そのなかで 不安を抱えつつ業務にあたり、さらに誹謗中傷の対象にもなりかねないにもかかわらず、 献身的に医療提供を続けているスタッフに改めて感謝したい。 図表2 新型コロナウイルス感染症陽性患者受入推移 国立病院機構における新型コロナウイルス感染症陽性患者受入推移(5月21日時点) また、感染患者受け入れ病床などの施設整備とともに、 健康危機管理に対応できる医療従事者の確保が感染症対策にあっては極めて重要である。 研修や教育の機会を充実させる必要があると考えている。 NHOは、他の設置主体では必ずしも実施されないおそれのある セーフティネット分野の医療も担っている。 一部の病院においては精神疾患等を有する患者が新型コロナウイルス感染症に罹患した際の受け入れ体制も整備している。 こうした患者は少なからず易感染傾向にあるため、より慎重な対応が求められる。 感染し重症化した場合には、その受け入れ先の調整は難航を極めることが想定されるため、今後も自治体と連携しつつ、必要な対応を行いたい。 PCR検査で陽性が確認され、NHOの病院に入院された患者の入院期間に関するデータを示す。 対象は、2月1日以降に入院し、4月30日までに退院した患者で、転院したり亡くなられた方は除外している。 また重症度、治療内容等についての層別は行っていない。 上記条件に該当した方は330名おられ、その在院期間(この当時は2回陰性を確認して退院)は、平均13. 2日、SD7. 1日、中央値13. 0日であった。 COVID-19感染症に対する必要病床数の推定等に活用いただきたい。 3.新型コロナウイルス感染症対策のこれまでの取り組み(院内感染対策) NHOでは、141病院全てに感染症対策チーム(Infection Control Team, ICT)を設置しており、118病院に290名のICD(Infection Control Doctor)が、128病院に212名のICN(Infection Control Nurse)を配置し、常時、感染対策に努めてきた。 新型コロナウイルス感染患者の受け入れにあたり、個室利用や感染者と非感染者が交差しない動線確保等、院内感染防止のために必要な対策[4, 5]を講じる必要があるため、機構本部から全てのNHO病院に対し感染予防対策を徹底するよう通知した【図表3】。 図表3 令和2年4月8日付国立病院機構本部通知「病院職員が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合の対応について」(抜粋) 病院職員(委託業務職員等を含む)がCOVID-19の疑いがあるとき等の対応フローチャート 感染者の受け入れ体制の構築にあたっては、令和2年度補正予算により、簡易陰圧装置等、必要な設備整備を行った。 国や自治体からの支援をいただき感謝している。 しかしいまだ終息に至っていないことや、 今後新たな感染症が発生する可能性も考えあわせると、そうした事態にあっても 確実に患者を受け入れられる体制を確保するためには、施設整備や人材育成を着実に進めることが必要であると考えている。 上述のとおり適切な感染対策を講じるよう通知等を発出していたが、いくつかの NHO病院では院内感染を経験した。 大分医療センターや北海道がんセンターではクラスター化し、地域の医療提供にも大きな影響を与えることとなった。 厚生労働省クラスター対策班、関係自治体と連携し対応してきたが、 いずれのケースも入院時においては新型コロナウイルス感染症を疑う所見がなかった入院患者から感染が広まった(いわゆる、すり抜け)と考えられ、事前に対策を講じることの難しさを痛感している。 院内感染の経験を踏まえ、3密(密閉、密集、密接)を避け、手指消毒やゾーニング、環境消毒の実施、感染防護具着脱の再教育を行うこと等、基本的・標準的な感染防止対策を徹底することが、何より重要であることを改めて実感した。 また、院内感染が判明した際には保健所へ連絡し、その協力を得ながら、優先順位をつけてPCR検査を速やかに実施し、実態把握に努めることが、鎮静化への第一歩であることは言うまでもない。 院内感染が発生した病院では、地域住民から応援、ご支援をいただくこともあったが、お叱りの電話や誹謗中傷も経験した。 不安な気持ちは誰もがもつことと思うが、社会全体で正確な情報を共有し、 医療従事者のみならず地域の皆が一致団結して取り組むことができれば、新型コロナウイルス感染を一定のコントロール下におくことができると考えている。 感染症対策にあっては、solidarity(連帯)の重要性を強調したい。 4.今後に向けて 5月14日には39の自治体で緊急事態宣言が解除され、さらに5月21日には大阪、京都、兵庫の3府県も解除されるなど、 新型コロナウイルス感染症は一定の落ち着きを見せつつある。 しかし終息に至るまでには、なお相当の長期の時間を要することが見込まれている。 今後は、新型コロナウイルスと共存し、第2波にも備える必要がある。 新型コロナウイルスと共存し、患者と職員の安全を確保し、大局的な視点で医療と社会経済を維持するためにも、 PCR体制の拡充が不可欠なことは明らかである[6]。 また新型コロナウイルス感染症以外の疾患を有する患者に対しても、適時適切に安心して医療を提供できる診療体制を構築していくことが必要であると認識している。 すでに日本医師会や日本病院会をはじめとする病院団体から示されているが、 NHOにおいても患者数の減による収益の減少、感染対策等による費用の増大は相当のものがあり、病院経営を著しく圧迫している。 この状況は設立母体にかかわらず全ての病院に及んでおり 、何らかの財政的支援が求められている。 最後に、今後の 中長期的な医療提供体制については、国を挙げて議論する必要があると考えている。 平均在院日数を短く、高い病床稼働率を維持することを基本とする効率性重視の病院運営にあっては、 国難ともいえる健康危機管理問題が発生した際に病床も人員体制も余力がなく、必要な体制を速やかに構築することが難しいことを誰もが実感したのではないだろうか。 地域医療構想の実現に向けて、病床の機能分化や連携を進めることも重要であるが、例えば、NHOでいえば 現有の結核病床の一定数を新興感染症にも対応できる機能を持つ病床として都道府県等の支援を得つつ確保しておき、必要に応じて活用するといったことも、検討されるべきではないかと考える。 [引用文献]• WHO. Pneumonia of unknown cause-China. Geneva: WHO; 2020. Li Q, Guan X, Wu P, et al. Early Transmission Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus-Infected Pneumonia. N Engl J Med. 2020. Jimi H, Hashimoto G. Challenges of COVID-19 outbreak on the cruise ship Diamond Princess docked at Yokohama, Japan: a real-world story. 新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(国立感染症研究所, 国立国際医療研究センター国際感染症センター)• 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド(日本環境感染症学会)• COVID-19感染対策におけるPCR検査実態調査と利用促進タスクフォース中間報告書(日本医師会COVID-19有識者会議)• ご挨拶• New• タスクフォース報告書• 在宅医療と介護におけるCOVID-19対応の課題と解決策、提言タスクフォース• New• COVID19集中治療体制にかかわるタスクフォース• COVID-19感染対策におけるPCR検査実態調査と利用推進タスクフォース• 緊急報告• New• 緊急提言• 辻 哲夫• 村上 陽一郎• 早水 研• 清家 篤• 小堀 鷗一郎• 中島 隆博• 藤山 知彦• 平野 俊夫• 白井 克彦、他• 小宮山 宏• 喜連川 優• WHOから• New• 行政・法・倫理・社会• New• 予防・疫学• New• 診療の話題• New• 病態・診療• New• タスクフォースからの提言• 医療現場の課題• クリニック・在宅・介護• 教育の話題• New• 学会の動向• 海外の動向• New• New•

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